オルカン・S&P500以外の選択肢!分散投資で選びたいおすすめファンド3選

投資信託

「とりあえずオルカン」「迷ったらS&P500」――これは決して間違いではありません。

私自身、長期投資のコア資産としてオルカンやS&P500を高く評価しています。

ただし、長期投資で本当に重要なのは、分散投資の考え方です。

オルカンやS&P500は非常に優秀である一方、どうしても偏りが生じる(米国株・米ドルへの依存度が高い)という特徴を持っています。

「卵は1つのカゴに盛るな」という格言があるように

資産運用でも、すべての資産を1つの銘柄や商品に集中させず、複数の異なるものに分けて投資することは、リスク分散と長期的な安定につながります。

本記事では、こうした分散投資の観点からオルカン・S&P500を補完できるファンドとして、3つの投資信託を紹介します。

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こたろー
こたろー

この記事を読むことで、さまざまなファンドから自分に合う選択肢を見つけることができます。

1.オルカン・S&P500の強みと限界

■オルカン(全世界株式)

オルカンは米国を中心に、日本・欧州・新興国など世界中の株式市場に幅広く投資するインデックスファンドです。

代表的な投資信託として、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」が知られています。

オルカンは、

  • 1本で世界中の株式に分散投資できる
  • 長期的な世界経済の成長を効率よく取り込める
  • 低コスト

という点から、長期投資のコア(中核)として非常に優秀な存在と言えます。

一方で、指数構成を詳しく見ると注意すべき点もあります。

・構成比率の多くは米国株(約60%以上)
・日本・欧州・新興国の比率が小さい

■S&P500(米国株式)

S&P500は、米国を代表する主要企業約500社に投資するインデックスファンドです。

代表的な投資信託としては、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」があります。

S&P500は、

  • 1本で米国の主要企業に投資できる
  • 過去の実績から見ても、成長力・収益性がある
  • 低コスト

といった理由から、「資産を増やす力」に特化したファンドと言えます。

ただし、その強みは同時に弱点にもなります。

・米国一国への集中投資
・時価総額の大きい企業(半導体・IT等)の値動きに左右される
・為替(米ドル)への依存度が非常に高い

オルカンとS&P500はいずれも優秀ですが、共通して、米国株の値動きに大きく左右されるファンドです。 ある程度、銘柄分散ができている安心感はあるものの、

「米国」という「地域」、さらに「株式」という「資産クラス」に集中しているため、

  • 米国経済が不調な局面ではパフォーマンスが伸び悩む
  • 新興国の高成長を享受しにくい

といった限界も併せ持っています。

だからこそ重要になるのが、これらの強みを活かしつつ、弱点を補完する分散投資

👉 つまり、
「米国株式への偏重」をどう補うかが、次の一手になります。

2.分散投資とは?意識すべき3つの軸

分散投資とは、「投資資金を1つの投資先に集中させず、値動きの異なる複数の資産に振り分けること」で、リスクを抑えながらリターンの安定化を図る手法を指します。

分散投資というと「銘柄数を増やすこと」と誤解されがちですが、本質は次の3軸をずらすことにあります。

① 地域分散

異なる国・地域に投資資金を配分すること

例:米国、欧州、新興国 等

② 資産クラス分散

異なる値動きをする資産を組み入れること

例:株式、債券、不動産 等

③ 時間(投資タイミング)分散

投資のタイミングを分けることで平均購入価額を抑えること

例:ドルコスト平均法、積み立て投資 等

オルカンやS&P500は非常に優秀である一方、1章でご説明した通り、「米国株式への依存度が高い」という特徴を持っています。

例えるなら、オルカンやS&P500は栄養価の高いメインディッシュ。

しかし、健康的な食事には副菜やスープが欠かせないように、資産運用でも地域・資産クラスの異なる資産を組み合わせ、さらに投資のタイミングをずらすことが、長期的な安定につながります。

次の章では、地域・資産クラス分散の観点からオルカンとS&P500を補完する、おすすめのファンドを3選ご紹介します。

3.分散投資で選びたい おすすめファンド3選

ファンド名設定日1年
リターン
3年
リターン
5年
リターン
分散の軸
eMAXIS Slim
新興国株式インデックス
2017/7/3134.73%20.04%13.31%地域分散
日本好配当リバランスオープン2005/3/2328.73%22.39%23.44%株式内分散
SBI・J-REIT(分配)ファンド2024/5/827.56%資産クラス分散

①eMAXIS Slim 新興国株式インデックス

ファンド概要

  • 地域:新興国(中国・インド・台湾・ブラジルなど)
  • 資産クラス:株式
  • 運用方針:インデックス型(MSCIエマージング・マーケット・インデックス)
  • 分散位置づけ:地域分散

当ファンドは米国比率が実質ゼロであり、ポートフォリオに「米国とは異なる成長エンジン」を組み込める点が最大の特徴です。

おすすめポイント

新興国は、人口増加や内需の拡大といった構造的な成長要因を背景に、先進国とは異なる経済サイクルで成長する可能性があります。

オルカンでは、新興国比率は1割前後にとどまるため、世界分散をしているつもりでも新興国の成長は限定的になりがちです。そこで新興国株式をあえて別枠で組み入れることで、

・米国一点集中リスクを緩和できる
・世界経済の多極化をポートフォリオに反映できる
・長期的な成長因子を保有できる

といった効果が期待できます。

米国株比率の高いオルカンやS&P500と組み合わせることで地域分散を実現させることができます。


②日本好配当リバランスオープン|株式のまま安定性を高める選択

ファンド概要

  • 地域:日本
  • 資産クラス:株式(高配当株)
  • 運用方針:日経500種平均株価採用銘柄のうち、予想配当利回りの上位70銘柄程度を投資対象とする
  • 分散位置づけ:株式内分散

当ファンドは、国内株式の中でも安定した配当を継続している企業を中心に投資し、定期的に銘柄を入れ替える仕組みを持っています。

値上がり益だけに依存せず、分配金をもらえる設計が特徴です。

おすすめポイント

オルカンやS&P500は、分配金がなく、値上がり益重視の設計であるため、相場下落局面では資産評価額が大きく変動します。

一方、当ファンドは分配金があるため、値上がり益だけでなく、インカムゲインも期待できるファンドであり、加えて値動きも比較的緩やかです。

当ファンドを組み入れることで、

・分配金による安定収入を期待できる
・株式比率を保ちつつ、値動きをやや穏やかにできる
・為替変動に対する心理的負担が小さい

といった効果が期待できます。


③SBI・J-REIT(分配)ファンド|資産クラスを広げる実物資産分散

ファンド概要

  • 地域:日本
  • 資産クラス:不動産(J-REIT)
  • 運用方針:日本の不動産投資信託証券(J-REIT)に投資し、中長期的な信託財産の成長を目指して運用する
  • 位置づけ:資産クラス分散

当ファンドは、オフィスビルや商業施設、物流施設などの不動産から得られる賃料収入を原資とする金融商品です。
不動産は、株式とは異なる収益構造、値動きであるため、ポートフォリオの組み入れ比率をを大きく変えてくれます。

おすすめポイント

不動産は、賃料収入という比較的安定したキャッシュフローを持ち、契約更新や物価上昇に合わせて賃料が上昇しやすいという特徴があります。これは、企業業績や株価の変動に左右されやすい株式とは異なる収益構造です。

さらに②のファンドと同様に、当ファンドは定期的に分配金が支払われる設計となっているため、値上がり益(キャピタルゲイン)だけでなく、保有しているだけで得られるインカムゲインも期待できます。

つまり当ファンドを組み入れることで、

・賃料収入を原資とした分配金を期待できる
・資産クラス分散ができる
・実物資産を保有しているという安心感を得られる

といった、オルカン・S&P500では補いきれない役割を担うことができます。

4.結局どのファンドを組み入れるべき?|タイプ別に見る最適な選択

ここからは、「結局、自分はどれを選べばいいのか?」と迷われている方に向けて、投資スタイルやライフステージ別に、各ファンドが向いている人の特徴を整理していきます。


成長重視・リスク許容度が高い人はこれ

▶ eMAXIS Slim 新興国株式インデックス

  • オルカンやS&P500をすでに保有しており、米国偏重が気になっている
  • 20〜30代で、短期的な値動きよりも長期成長を重視したい
  • 新興国の経済成長を取り込みたい

新興国株式は値動きが大きい一方、人口増加・経済成長という成長因子を多く持っており、ポテンシャルを秘めています。

オルカンでは比率が小さい新興国をあえて厚くすることで、 将来の成長余地をポートフォリオに組み込む役割を果たします。


安定性と成長のバランスを取りたい人はこれ

▶ 日本好配当リバランスオープン

  • 値上がり益だけでなく、分配金による安定収入が欲しい
  • 株式投資は続けたいが、値動きの大きさに不安を抱えている
  • 30代後半〜40代で、資産を「増やす」から「守りながら育てる」スタイルを続けたい

高配当株は、価格変動を配当収入が緩和してくれるという特徴があります。

オルカン・S&P500のような成長型ファンドの“クッション役”として組み入れることで、 株式比率を落とさずにポートフォリオの安定感を高めることができます。


資産クラスを広げ、収益源を分散したい人はこれ

▶ SBI・J-REIT(分配)ファンド

  • 株式だけでなく、不動産もポートフォリオに組み込みたい
  • 分配金という形で、定期的なキャッシュフローを得たい
  • インフレや金利環境の変化にも備えておきたい

J-REITは、企業利益ではなく不動産の賃料収入を源泉とするため、株式とは異なる値動きをします。

オルカン・S&P500では得られない 「実物資産+インカム収益」という役割を担える点が大きな魅力です。


迷ったらどうする?

もし「どれか1つに決めきれない」と感じるなら、

  • 成長枠:新興国株式
  • 安定枠:日本好配当株
  • 分散枠:J-REIT

というように、役割ベースで少額ずつ組み入れるのも合理的な選択です。

すべてを完璧に決める必要はありません。

ライフステージや資産額の変化に応じて、 少しずつ調整していくことが大切です。

まとめ|オルカン・S&P500を「完成形」に近づける発想

記事の最初に説明したようにオルカンやS&P500は、長期投資のコア資産として非常に優秀なファンドであり、まず初めに投資するなら、この2つのファンドであることは変わりません。

しかし分散という点で、

オルカン・S&P500を「軸」にしつつ、 値動きや収益源の異なる資産を少しずつ組み合わせることが、長期投資では重要です。

投資に正解が一つだけあるわけではなく、人によって最適解は異なります

オルカンか、S&P500か――その二択を超え、 自分にとって納得できるポートフォリオを完成させる

重要なのは、利回りの高さや人気ランキングで選ぶことではありません。

自分の投資目的、年齢、資産規模、そして将来どんな不安や希望を持っているのか――そうした前提条件に対して、どのファンドがどんな役割を果たしてくれるのかを考えることです。

この記事が、その一歩になれば幸いです。

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