【徹底比較】eMAXIS Slim・楽天VTI・SBIバンガード|米国株インデックス投資はどれが最適か

投資信託

米国株インデックス投資は、長期の資産形成において「王道」とも言える投資手法です。

しかし、新NISA制度の開始以降、「どの投資信託を選べばいいか分からない」と悩む方も増えているのではないでしょうか。

本記事では、数ある米国株インデックスファンドの中でも、特に人気と実績を兼ね備えた以下の3本について、徹底比較していきます。

  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
  • 楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)
  • SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド

「結局どれが一番いいのか」「自分に合うのはどれか」という疑問に対する判断軸を提供していますので参考にしてみてください。


結論(どれがおすすめ?)

まず、結論からお伝えすると、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)が最もおすすめです。

①リターン、②コスト、③運用の安定性という観点から総合的に判断し、当サイトでは最もおすすめできるファンドとして紹介しています。

しかし、上記3ファンドは全て優秀なインデックスファンドであり、運用益に大きな差が出ることはありません。
重要なのは、ご自身の投資スタイルや好みに合ったインデックスファンドを選ぶことです。

以下、3ファンドの比較と概要をまとめていますので、ぜひご自身に合ったファンドを見つけてみてください。

各ファンドのパフォーマンス(全体像)

まず、3ファンドの2020年~2025年末までの約5年間基準価額の変化率を比較してみましょう。
各ファンドの設定日(運用開始日)は、以下の通りです。

(出典:マネックス証券(ファンド比較)

3ファンドともに、ほぼ同水準のパフォーマンスを示しており、大きな差はありません。

比較するとすれば、S&P500に連動する「eMAXIS Slim」(青)と「SBIバンガード」(緑)値動きがほぼ同水準ですが、一方で楽天VTI(赤)は、値動きが小さい(基準価額の変化率が小さい)といえます。これは、楽天VTIが他2ファンドと比べ、より分散投資されているためです。

【比較】3ファンドの詳細と特徴

項目eMAXIS SlimSBIバンガード楽天VTI
特徴米国の大型株(約500銘柄へ集中投資米国の大型株(約500銘柄)へ集中投資米国の大型株・中小株を含む、ほぼ全ての株式(約4,000銘柄)に分散投資。
設定日(運用開始日)2018年7月3日2019年9月26日2017年9月29日
基準価額39,535円36,149円39,840円
純資産総額約9.3兆円規模約2.6兆円規模約2.3兆円規模
トータルリターン1年:19.24%
3年:26.23%
5年:24.56%
1年:19.14%
3年:26.14%
5年:24.42%
1年:17.69%
3年:25.38%
5年:23.12%
信託報酬0.0814%0.0938%0.162%
実質コスト0.097%0.1058%0.183%
連動指数S&P500S&P500CRSP USトータル・マーケット・インデックス(全米株式に広く分散)
新NISA対応

※2025年12月30日時点の情報
※実質コストは、最新の運用報告書より算出

各ファンドの概要と特徴

■ eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

S&P500※に連動するように運用されるインデックスファンドです。

信託報酬は0.0814%と3ファンドの中でも一番低く、国内でも屈指の低コスト投資信託です。
投資初心者から中上級者まで幅広く支持されています。
※米国で最も代表的な株価指数で、米国を代表する大手企業約500銘柄で構成され、アメリカ市場全体の動きを表す指数とみなされています。

■ SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド

eMAXIS Slimと同様にS&P500連動型であり、低コストかつシンプルな設計が特徴です。

SBI証券ユーザーにとっては、ポイント還元や投資環境との相性も良く、「SBIで完結させたい」という方には有力な選択肢となります。

■ 楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)

楽天VTIは、CRSP USトータル・マーケット・インデックス※に連動するように運用されるインデックスファンドです。

S&P500に含まれる大型株だけでなく、中小型株まで含め、約4,000銘柄に投資しているため、米国経済全体に広く分散投資できるファンドです
※米国株式市場の大型株から小型株までを対象とし、投資可能銘柄のほぼ100%(約4000銘柄)をカバーした時価総額加重平均型の株価指数です。

さらに以下3つの観点で比較していきます。

①トータルリターン
②コスト(信託報酬・実質コスト)
③純資産総額

① トータルリターン

トータルリターンとは、基準価額の値上がり益に加え、分配金を再投資した場合の収益も含めた総合的なリターンを指します。

長期投資では一時的な価格変動よりも、このトータルリターンの水準が資産形成の成果を大きく左右します。

【比較表】トータルリターン

どの期間においても、リターンが一番優れているのは、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)となります。

ファンド名1年3年5年
eMAXIS Slim19.24%26.23%24.56%
SBIバンガード19.14%26.14%24.42%
楽天VTI17.69%25.38%23.12%

eMAXIS SlimとSBIバンガードはどちらもS&P500連動型ですが、両者でリターンに差が出ている大きな原因は、先物取引の有無です。
SBIバンガードは、先物取引をしていない一方、eMAXIS Slimは先物取引をおこなっているため、運用成績に差が生じます。

やはり、eMAXIS Slimの連動指数であるS&P500は基準をクリアして選定された、米国を代表する大型株のみで構成されているため、指数自体の信頼性構成銘柄の継続性が高いという点で、将来の予測可能性が高く、長期投資と非常に相性が良い指標です。


② コスト(信託報酬・実質コスト)

信託報酬とは、ファンドを保有している期間にかかる運営管理費用 (税込)です。投資信託を保有している間、毎日自動的に差し引かれます。

一方、実質コストは、信託報酬に加えて売買手数料なども含めた、実際に投資家が負担する総コストを意味します。実質コストは、各ファンドの運用報告書で確認することができます。

【比較表】コスト(信託報酬・実質コスト)

信託報酬・実質コストともにeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)が一番低くなっています。

ファンド名信託報酬実質コスト評価
eMAXIS Slim0.0814%0.097%1位
最もコストが低い
SBIバンガード0.0938%0.1058%2位
楽天VTI0.162%0.183%3位

長期投資では、コストの差が最終リターンに大きく影響するため、信託報酬だけでなく、実質コストも確認することが非常に重要です。
この点では、低コストの商品ほど投資対象として最も優れていると判断できます。


③ 純資産総額

純資産総額とは、投資信託に集まっている資金の合計額です。

資金の流出入や組入資産の価格変動等により増減し、金額が大きいほど投資家からの支持が厚く、安定的に運用されやすい傾向があります。

一方で、純資産総額が少なすぎると、途中で運用が打ち切られ、換金されてしまうこともあります(これを繰上償還といいます)。

【比較表】純資産総額

純資産総額が一番大きいのは「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」となります。

ファンド名純資産総額
eMAXIS Slim約9.3兆円
SBIバンガード約2.6兆円
楽天VTI約2.3兆円

純資産総額については、継続的に増加し続けており、約50億円以上あれば規模としては十分と言えます。
3ファンドは全て純資産総額は十分な規模であり、知名度も非常に高く優良ファンドであるため、どれを選んでも問題ありません。


3ファンドそれぞれのメリット・デメリット

ファンド名メリットデメリット
eMAXIS Slim・実績のあるリターン
・最低水準コスト
・圧倒的な純資産額による安心感
・中小型株の成長は取り込めない
SBIバンガード・SBI証券ユーザーとの親和性が高い・eMAXIS Slimとの差別化が小さい
楽天VTI・米国市場全体に幅広く投資できる
・中小型株の成長も享受できる
・コストがやや高め

向いている人・結局どれを選ぶべきか

・コスト重視・迷ったら王道を選びたい人:eMAXIS Slim 米国株式
・SBI証券をメインで使っている人:SBIバンガード
米国経済全体に投資したい人:楽天VTI

私自身は、リターン・コスト・安定性の3つの観点から判断し、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を積み立て投資しています

理由は明確で、①S&P500というシンプルかつ実績ある指数に連動していること、②3ファンドの中でも業界最低水準のコストを維持し続けていること、③純資産総額が非常に大きく、長期運用における安心感が高いことの3点です。

楽天VTIは米国市場全体に投資できる点で魅力がありますが、信託報酬・実質コストともにやや高めです。また、SBIバンガードは優秀なファンドである一方、eMAXIS Slimと比べると純資産規模やコストの面で一歩譲ります。

長期の積み立て投資では、「わずかなコスト差」と「安心して持ち続けられるかどうか」が、10年・20年後に大きな差となって表れます。その点で、総合力が最も高いのが やはり「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」だと考えています。


まとめ|大切なのは続けられるかどうか

eMAXIS Slim、SBIバンガード、楽天VTIはいずれも実績のある優秀な投資信託であり、「どれを選んでも大きな差はない」のが正直なところです。

インデックス投資は、銘柄選びはもちろん、長期で積み立て続けることこそが非常に重要であり、のちに大きな利益と生みます。

だからこそ、「続けやすいファンド」を選ぶことが、長期的な資産形成において最も合理的な答えになると考えています。

その観点で見ると、低コスト純資産総額による安定性、そしてS&P500という分かりやすく実績のある指数への連動という点で、eMAXIS Slim 米国株式は非常にバランスの取れた選択肢です。

迷った場合は、まずはeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)から始めてみる。
私自身、他のインデックスファンドと比べても、リターン・コストともに非常に満足度が高く、5年以上積み立て続けられているファンドです。

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