米国株式(S&P500) vs 全世界株式(オルカン)|プロはどちらを選ぶ?


「米国株式(S&P500)と全世界株式(オルカン)、結局どちらを選べばいいのか?」

インデックス投資を始めると、必ず一度はぶつかるテーマではないでしょうか。

この記事では、米国株式(S&P500)と全世界株式(オルカン)の違いを説明しつつ、
私自身の投資経験と会計士として数多くの企業の成長を見てきた視点を踏まえながら、ご自身にとってどちらが最適な投資先なのかをわかりやすく解説していきます。

米国公認会計士(USCPA)として、監査法人にて多数の企業・グループ会社の会計監査に従事。財務諸表分析、企業価値評価などを幅広く担当し、企業の成長性・収益性・財務健全性を多面的に分析し続ける。
また、小学生の頃から投資を始め、日本株式・米国株式・投資信託・ETF・債券等への長期・分散投資を実践。
現在はサイドFIREを達成し、実務と実体験の両面から資産形成を検証してきた個人投資家。


米国株式(S&P500)とは?

米国株式(S&P500)とは、米国企業を中心に投資するインデックスファンドです。
代表的な投資信託としては、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)があります。

S&P500※指数に連動するように設計されており、代表的な銘柄にはGAFAM(Google、Apple、Facebook(現Meta)、Amazon、Microsoft)をはじめとする世界的企業が名を連ねています。
※「S&P500」は米国のニューヨーク証券取引所やナスダック(NASDAQ)に上場している、米国で代表的な500社で構成されています。

■S&P500 組入上位10業種

「S&P500」の組入上位10業種は以下の通りです。各業種をバランスよく含んでおり、アメリカ経済全体を表しています。

(引用:三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)月報(2025年11月28日時点
※上記月報を基に本ブログ独自作成

■S&P500 組入上位10銘柄

「S&P500」の組入上位10銘柄は以下の通り、誰もが知っている世界を牽引している有名企業が名を連ねています。

順位銘柄比率
1NVIDIA CORP7.5%
2APPLE INC7.0%
3MICROSOFT CORP6.1%
4AMAZON.COM INC3.8%
5BROADCOM INC3.2%
6ALPHABET INC-CL A3.2%
7ALPHABET INC-CL C2.5%
8META PLATFORMS INC-CLASS A2.3%
9TESLA INC2.0%
10BERKSHIRE HATHAWAY INC-CL B1.6%

(引用:三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)月報(2025年11月28日時点
(引用:三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」交付運用報告書(2025年4月25日)

全世界株式(オルカン)とは?

全世界株式(オルカン)は、米国を中心に、日本・欧州・新興国など世界中の株式市場に幅広く投資するインデックスファンドです。

三菱UFJアセットマネジメントが運用する投資信託「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の愛称として知られています。

全世界株式(オルカン)は、MSCI ACWIMSCI オールカントリーワールド・インデックス)」という全世界株式指数に連動するように構成されており、特定の国や地域に依存せず、世界経済全体の成長を取り込む設計になっています。

しかし、実際の組入銘柄の国別構成比は以下のようになっており、米国株式が6割以上を占めていることがわかります。

■オルカン 組入銘柄の国別上位10か国

(引用:三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)月報(2025年11月28日時点)
※上記月報を基に本ブログ独自作成


【比較表】米国株式(S&P500)と全世界株式(オルカン)

項目米国株式(S&P500)全世界株式(オルカン)
特徴米国の株式市場に集中投資。イノベーションと高成長が魅力。世界中の株式市場に幅広く分散投資。安定性と網羅性が強み。
主な投資先米国主要企業500社(GAFAMなど世界トップ企業)米国・先進国・新興国を含む全世界株式
連動指数S&P500MSCI ACWI (MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス)
トータルリターン ※ (過去実績)1年:19.24%
3年:26.23%
5年:24.56%
1年:23.02%
3年:24.33%
5年:21.34%
手数料※ (信託報酬)0.08140%以内0.05775%以内
分散性低い(米国に集中投資)高い(世界中に分散投資)
メリット・世界を牽引する米国の主要企業に投資できる
・高い成長性を期待できる
・1本で世界経済に投資できる ・リスク分散効果が高い
・手数料が安い
デメリット・米国経済への依存度が高い
・値動きが大きくなりやすい
・米国株式よりリターンは控えめ
・米国経済の値動きに左右される 

※2025年11月30日時点 SBI証券のデータをもとに作成

米国株式 vs 全世界株式 結局どっち?

比較表から見える結論(補足)

この比較表から分かる最も重要なポイントは、米国株式と全世界株式は「どちらが正解か」ではなく、「投資目的によって選ぶべき投資先が異なる」という点です。

成長性を最優先し、多少の価格変動を受け入れられるのであれば、過去の実績が示す通り、米国株式(S&P500)は非常に魅力的な選択肢です。

一方で、1つのファンドで完結できる投資ををしたい方米国以外の先進国や新興国にも投資をしたい方にとっては、全世界株式(オルカン)の高い分散性と安心感は大きな価値があります。

私はプロとして、そして一投資家として米国が今後も世界経済を牽引していく可能性が高いと考え、米国株式を軸にしていますが、全世界株式は「守り」の資産として極めて完成度の高い選択肢だと評価しています。


私が米国株式(S&P500)を選び続ける理由

私は、巨大テクノロジー企業の継続的な成長や、世界中から優秀な人材と資本を集め続ける米国市場の構造を踏まえ、今後も米国が世界経済を牽引していく可能性は高いと考えています。

そのため、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を軸に積み立て投資を行っています。

※他にもS&P500に連動するインデックスファンドの代表である「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」、「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)」、「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」を保有していますが、信託報酬の低さと純資産総額の大きさから、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を選んでいます。

実際に監査法人で多くの企業・グループ経営を見てきましたが、新しいビジネスを生み出し、それを一気に世界へ広げるスピード感、株主価値を重視する資本市場の厚みという点において、米国企業は他国と比べても一段高い競争力を持っていると感じています。

こうした背景から、長期の資産形成においては、引き続き米国株式を投資の中心に据えています。


まとめ|プロは「目的」で選ぶ

米国株式(S&P500)と全世界株式(オルカン)のどちらが正解か、という問いに唯一の答えはありません

大切なのは、

  • 高い成長性を重視したいのか
  • 価格変動を抑え、世界全体に分散した安心感を重視したいのか

といった、ご自身の投資目的やリスク許容度を明確にすることです。

私は、成長力の高い米国株式を投資の軸にしていますが、一方で、1本で世界中に分散できる全世界株式は、長期投資において非常に合理的で優れた選択肢であることも事実です。

本記事を通じて、それぞれの特徴や考え方を理解したうえで、ぜひ「自分が納得して続けられる投資スタイル」を見つけていただければと思います。

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